昔の夢 2
な、なぜだ。と振り返ると先ほど見ていた壁の寿司皿の横には、
『本日、みそ汁サービス』 と張り紙が貼って有る。 さっきまでは、確かに無かった張り紙が突然に現れたのである。
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日頃、滅多に顔を見ない親戚の再会に ついつい寿司を取ってもてなす。
こんな場合は、回転寿司のテイクアウト を利用すると便利である。
都会の方では、自分で桶に詰める様であるが、私の住んでいる所の回転寿司屋さんは
事前に電話をしておき、何時頃に取りに行くと、お願いしておく。
これが出来るお店と、出来ないお店がある。
当家は昔からこの地に住んでおり、回転寿司屋の親父とも知り合いである。
都会のアパートやマンション、新興住宅地にお住まいの方では難しいだろう。
ここまでサービスが良いと、たち寿司と同じである。
違うところは桶 である。
例のペットボトルと同じ材料の薄っぺらな情けない桶 は頂けない。
仕方がないとあきらめていたが、昨日の寿司からは変化が有った。
材質は同じであるが、見るからに豪華な桶に入った寿司が届けられたのである。
たかが容器と思うが、いつもの回転寿司が一流料亭の寿司に変身した。
しかし、根が貧乏性の小生の脳裏には、
『 この桶はいくらするのかな? 』とか『 この桶をやめて、トロの1カンでも、カッパ巻きの1カンでも多くして 』
と思ったりする。
『 やっぱり、家族で食べるのなら、あの安っぽい桶でもよいが、
客のテーブルにだすには、この位の豪華な桶が良い 』 と見栄を張った意見を述べたりもしてみる。
日頃は、4,000円の寿司をお願いしているが、昨日は、客が来たので5,000円と張り込んだ。
5,000円の寿司はみんなこの桶なのかは、知るよしもない。
あの親父の考えそうな ”お盆期間の限定桶” かな?
まあ、来月になれば判明する。
前回出演の愚妻は今日 早速、桶をきれいに洗い、いそいそと食器棚にしまい込んだ。
ペットボトルと同じ材料の薄っぺらで一見豪華な桶、果たして、この桶の出演はいつなのか、楽しみである。
それとも、何週間後の木曜の朝(不燃物の日)にご退場となるか。
8月も中旬に成るとTVでは原爆(長崎、広島)の話がよく話題に取り上げられるが、
実は、原子爆弾も 生もの なのです。
原子爆弾を爆発させるには、ウラン235 を臨界量以上に集めれば自然に爆発します。
通常は、臨界量を8分割位にし保存されています。
(広島型は2分割)
いざ鎌倉と言う時に火薬を爆発させて分割保存されているウランを
急激に一カ所に集めます。この合体した量が臨界量を越えていれば、爆発するのです。
ただ、一カ所に集めるスピードが遅れたりすると、不完全燃焼で放射能がまき散らされます。
要するに、分割されている一個のウランの量は絶対に臨界量より少ない訳です。
そうでないと、爆発しますからネ。
ウランにはもう一つ面白い性質があります。半減期 と言われる性質です。
(半減期とは最初にあったウランの量が崩壊して1/2の量になるまでの時間、崩壊して鉛になる)
この半減期は短いものは秒単位から 数十年 単位までいろいろです。
この半減期がある為に、ある年数の経過した原子爆弾は合体させても臨界量を越える事が出来ず、
不発弾 となってしまうのです。
もともとウランの精製には時間とお金がかかります。
少ないウランの量で安価に原爆を作ろうとすればするほど、
原爆の寿命は短くなってしまう。
使用するウラン量は当然、、超極秘国家機密ですが、
たぶん5年から10年で鉛の固まりに成ってしまうのではないでしょうか。
原爆に変わる中性子爆弾や細菌爆弾、そして化学兵器(総称してABC兵器と呼ぶ)が世界には
まだまだ沢山 あります。
地雷も億単位で世界にばらまかれています。
(地雷は、たとえれば、プリンの部類でしょうか。あれは日持ちが良いですから。)
小生は戦争を知りません。冗談まじりで文章が書けるいい時代です。
南のラバウル、北のキスカ、多くの人が犠牲になりました。
原爆の犠牲者だけが戦争の犠牲者 ではありません。
原爆に反対するだけでは戦争は無くなりません。
戦争に全面的に反対します。
兵器では基本的に平和は勝ち取れません。
一時の勝利は、つかの間の 白昼夢 ですね。
回転寿司から原爆の話に無理矢理くっつけて見ましたが、この手のコラムは誤解を生じ易いため
《 くれぐれも誤解の無いようにお願いいたします。》
少しでも諸君の原爆に関する知識の足しに成れば幸いです。
理屈では理解できない。
花火の火を見て涼しいと感じるのは日本人だけである。
そう言えば、真冬のクリスマスにアイスクリームを食べるのも理解できないし
寒いのに冬山へ重いスキーを抱えて出掛ける人種も理解できない。
小生もスキーには行った事はあるが、寒さで風邪を引いてから、
もう二度と来るものかと心に決めて、早10年過ぎている。
理屈で考えておかしいと思っても行動してしまう。
これは、子供の頃に親から体験させられたりした
すり込み現象ではないか。
人間もアヒルレベルである。
寿司ネタにも、すり込み現象の結果、結構知らず知らず、気持ちの悪い食べ物を
平気で食べている。
しかし、特に女性の方ですりこみ神通力 が通じずに、気持ちの悪い食品が食べられない方がいらっしゃる。
実に、正直者で素直な考えの持ち主と思います。
(どういう訳か、気持ちの悪い食品ほど、本当は美味しいのです。)
日本文化圏以外の人がと閉口するのも理解できる。
(例えば、日本人がメンダー(タイのごきぶりの一種?)が食べられない様に)
まず、タコ、イカ、蟹とあげる前に、エビの踊りが一番だろう。
生きた動物をそのまま食べるなんて言うのは、グロテスクの極みである。
鯛の活き造りに食用菊を豪華に添えて外人さんをもてなしたら
『 鯛のお葬式ですか? 』 と
まじめな顔をして質問されたと、何かの本で読んだことがある。
つい最近まで、海外で海苔は海のヘドロと呼ばれていた。
実際、天然岩海苔(好きである)の採っている様子などは、ボランティアが油を
回収している様にも見える。
こんなひねくれた意見はそう多くはないだろうが、客観的にそう見える。
それが今は、シー ヴェジタブルと呼ばれダイエット食品様に出世した。
日本文化は不解(深い)である。
そこで回転寿司文化について一言
回転寿司文化とは、夕食主体の寿司を昼食時間帯までに拡張し、大人の食品を
子供にまで食べられる食品に変化させた。
偉大な文化である。
諸君も日本文化(回転寿司文化)を週に一度は味わって頂きたい。
まさに、デジャビュ体験である。
チェーン店などは、よく似た内装を施しているからだろう。
さらに、手元の資料で気付いた事がある。
電話番号が、***−4411 とか ***−1144 が時々目に付く。
この番号は、寿司いい、いい寿司 の語呂合わせである。
諸君の近所の寿司店の電話番号も調べてみてはいかがだろう。
(適当な市内局番で4411や1144に電話を掛けないように。)
44が何故、寿司と読めるかを説明しておこう。
4 は中国語で スー(第4声)と発音する。
その後の4 はシと発音して、合わせてスシとなる。
中には、9696(クルクル)とか0141(オイシイ)などと覚え安さを狙った番号もある。
回転寿司癖が付くと寿司の食べる順番までもがパターン化してしまう。
これを打開するために、新しい回転寿司店を開拓しに足をのばしてみる。
発見した店が、チェーン店だったりすると二の足を踏む。
しかし、中にはオリジナルな寿司が回っている場合があるので、要チェックである。
噂のお店が全て美味しいとは限りません。
意外なお店で意外な一品を発見できるかもしれません。
今では週に2度の、回転寿司通いが続いている。
フランス国旗
彼はディスカウントチケットで出国したため、ホテルは、裏通りでコンチネンタルブレックファースト(朝食)のみ。
昼食と夕食は自己調達しなければ成らない貧乏旅であった。
昼は何とかフランスパンとワインで誤魔化しても 夕食が問題であった。
やたら下町のカフェテラスやレストランに立ち寄れないと言う言語的大問題が彼に大きく立ちはだかっていた。
急のフランス行きの決定で語学の勉強もろくに出来なかった様である。
『 英語なら何とかなった...... 』 と、くちこもった様に笑ったが真意は不明である.
夕食にありつくためシャンデリゼ通りをけっこう歩き回った末に
偶然、右に曲がった所で、フランスの回転寿司店を発見した。
ありがたい!と思ったとたんに、空腹感が彼を襲った。
その店は、フランス人の寿司マニアが集う場所かと思わせるほど混雑していた。
その中で、カウンタ席の空き席を一席ようやく見つける事が出来た彼に、
シヴプレ(訳=へい!いらしゃい)と店長はフランス語で話しかけてきた。
しかし、彼は『 ボンジュー 』の一言しか話せない状況である。
席に座ってこれでようやく今日の夕食も何とか確保出来たと、
心の奥では『 メルシーボク 』(訳=ありがとう)と大声で叫んだつもりである。
この時から彼のフランス滞在期間の夕食は回転寿司と決定した。
賢明な読者の方々はお分かりで有ろうが、言語の通じない国で回転寿司を見つけると
つい入ってしまうのは、注文しなくても寿司が食べられると言う暗黙のお約束があるからであろう。
話はここまでかと思っていたが、彼から意外な新事実が話された。
それは、ベルトコンベアが日本と逆回転で廻っていると言う。
逆回転といっても右廻り、左回りと言う事では無い。
ベルトコンベアは、その外形から三ケ月ベルト(チェーン)と言われている。
コンベアベルトを良くみると魚の鱗(うろこ)の様な形状をしている。
国内では、三ケ月の外側 が進行方向である。
しかし、フランスのこの店は三ケ月の内側が進行方向でである。
専門家に問い合わすと、構造上は逆転での使用は問題なしとの事であるが、
日本国内では絶対に この様な使い方はしない?
彼、曰く どことなく落ち着いて寿司を食べられなかったと語った。
フランスの回転寿司の全部がこうで有るかは、不明であるが、
フランス人は余りその様な事には無頓着の様である。
海外旅行中、寿司を食べて日本を思い出すと言う話はよく聞くが、国内で回転寿司を食べて
フランスを思いだす彼はいきなり異邦人。
帰国してからは、話せないはずのフランス語がやたら飛び出すのは
どういう訳だろう。
今日も彼は逆回転するコンベアを探し回転寿司ツアーに旅立った。