昔の夢 11


 ソーラーシステム 

   
 
昔の会社や工場などでは、『安全第一 』 などと入口や屋根などに大きくペンキで書いてあった。
  
その後、社会の変化で、『品質第一 』 と言うスローガンが使われる様になった。
 
最近は、『 ISO 14001を取得 』 とか書いて有る名刺や
『 ISO 9001 』 と言うバッチを胸に付けている人を見掛ける様になってきた。
  
21世紀は、環境問題 をスローガンに掲げる会社が多くなって来るのであろう。
 
地球温暖化や、リサイクル などがよく話題になるが、今日は
新築の家にソーラーシステム(太陽の光で発電するシステム) を取付けたご主人の話。
  
発電した電気は、家庭で使う為の物であるが、使わずに余った電気を電力会社に売る事が出来る。
晴れた日は発電量も多く、数10円分の電気 であるが電力会社から収入がある。
  
ところが、このご主人はソーラーシステムを設けてからは、明日の天気が気になるようになり、
さらには、電気の消費量のメータまでも気になってきた。
  
折角、自分が発電した電気を使うのが、もったいなく感じられる様に成ったのである。
さらに、節電が楽しみになり始め、今ではご主人は節電好き の生活を始めた。
  
本来、電気を沢山使うつもりで設備したソーラーシステムであるが、節電マニアに成ってしまった。
 
ソーラーシステムが無くても節電は出来るはず。』 と、ご主人は言うが
ソーラーシステムの無い小生の庵では、節電が長続きしないのは目に見えている。
   
ソーラーシステムはそんな意味でやはり地球に優しい商品 であると理解した。
  
我々も回転寿司屋さんに行く時は、地球環境に優しい運動(?) に協力しよう。
   
例えば、持ち帰りの寿司を買いに行く時は、家庭にある寿司桶 を持っていくとか、
割り箸 は必要以上に持ち帰らないとかで協力が出来る。
 
さらに、回転寿司屋さんの暖房の設定は他の飲食店よりは若干低めなのも、
環境問題を考えての、設定なのであろうから協力して貰いたい。(?)
また、アイドル期間にベルトが廻っていないのも、勿論、環境問題を考えての事である。(?)
 
寿司ネタの材料でも、以前は廃棄していた残材に職人さんが工夫を凝らし
美味しく食べられるようにして、ベルトに乗せている回転寿司屋さんもある。
 
それは、鯛の汁物 であったり、ブリカマの煮物 であったりする。

 

貴殿も、ゼロ・エミッション運動に協力する気持ちで、
是非、職人の技を味わって頂きたい。
   
      


 シェルビーチ 

 
 
12月8日 は、太平洋戦争開戦 の日である。

数年前に ハワイに行った時 の話を。

ワイキキでレンタカーを借りて、ワイフ と島めぐりを企てた。

借りた車は、スズキのジムニーであるが、現地では、SAMURAI (侍)の名前が付いており、
1000CCのエンジンを積んでいた。

小生の名前(SAKURAI)と似ていると言う理由と、
料金がレンタルバイク2台分の料金プラスαで借りられるので、選んでしまった。

ワイキキから北へ20KMほどで、パールハーバー に着く。
当時はゼロ戦が飛び回ったと思われる青空を見て、開戦当時の様子を想像していた。

そのゼロ戦が沈めた戦艦アリゾナ が観光地になっており、
アリゾナまでは、船(無料)で渡してもらえる。

レンタカーで乗り付けた為に、その場の日本人は我夫婦 だけであった。
アリゾナの積んでいた重油が、今でも海面に浮かび上がっている様子などを感心して見ていたが、
何となく、周りのアメリカ人の視線が『 日本人は悪い奴だ
と言う様に感じられ、さっさとその場を離れたくなった。
 
しかし、無料の渡し船は超満員で2隻ほど待たされ、気まずい思いをしたのが記憶に残っている。
 
南国の美しい海底を見る為の観光用潜水艦 があり、物珍しさから乗船(沈船?)してみたが、
高額 の割には大した事は無かった。
グアムにも2隻ほど潜水艦が出来たらしいが、
たぶん日本人は1度は乗るが、2度とは乗らないと思うくらいに、つまらなかった。
 
パイナップル畑を抜けたあたりで、車のタイヤがパンク
スペアータイヤは付いていたが工具は積んでいない。
やむなく、近所の民家でジャッキを借りる羽目となり、
お礼に10ドルの出費するアクシデントが事の始まりであった。
 
昔、ジャワ島で夕日を見る為に地図で調べていると、
ロマンチックな名前の海岸を見つけ出掛けて行った事があった。
その名前は、シェルビーチ
実際現地に着くと、シェル石油のコンビナートが立ち並ぶ海岸 であった。
 
なるほど、シェルビーチ かと納得した苦い経験もあるので、
今回は、地図を頼らず景色の良いレストランで、夕日を見なが食事をとしゃれ込む。
 
しかし、車は盗難 に遭い、踏んだり蹴ったりの旅行であった。(盗難劇は、機会があれば、紹介したい。)
 
そんな訳で、ハワイでは回転寿司を食べる機会は無かった。
 
オワフ島には、回転寿司屋さんは無い様であるが、マウイ島には有る。
島を飛び越す元気も無くなり、今回は見送る事にした。

ハワイは、ワイキキの浜辺で、
ABCストアー から花ござ ウーロン茶 を買ってきて
寝ころんでいるのが一番である。

お金のある方は、お正月にマウイ島の回転寿司屋さんに行って
詳細を告知板に報告して下さい。
                                      
 


 牧師と神父 



クリスマスもそろそろ、近ずいて来た。
  
30歳を過ぎてからは久しく、クリスマスプレゼントは貰った事がない。
  
もちろん、拙僧は仏教徒 であるので、プレゼントは期待していないし、
ケーキは絶対に食べない(?)
 
富山の鱒の寿司 ” に和蝋燭を立てて、苦しめ鱒(くるしめます)と合掌するのである。
 
 今日は、クリスマスと回転寿司に付いてのコラムを用意してみた。
 
貴殿は、神父さん 牧師さん の違いをご存じですか?
 
これは、回転寿司 と、たち寿司 の様な関係であり、
一見は似ているが、実は、仲の悪さはピカイチである。

神父さん の居るのはカトリック系の教会 で、
牧師さん はプロテスタント系の教会の 僧侶である。

つまり、神父さんに 『牧師さん 』 と呼びかける事は、
お坊さんに 『神主さん 』 と呼びかけた様なものである。

簡単な見分け方としては、
牧師さんは、良く黒服のスタイル で西部劇等で見かける。

一方、神父さんは、学生服の様な襟のある服 を着ている。

仏教界のある高僧の方にその話をすると、その高僧は、こう言った
『早い話が、牧師さんは H をするが、神父さんは H をしない 。』 と。
真意のほどは、定かではないが、当たっているのかな?
  
お坊さんや神主さんも、回転寿司屋さんで寿司を食べるがユニホーム 着ては来ない
 この程度の戒律は日本では、守られている。
 
仏教の発祥の地 インド では
ヒンズー教、イスラム教、シーク教、キリスト教、仏教等が入り乱れていて
どちらかと言えば、マイナーな宗教に落ちぶれているが、
TVなどで紹介されるのを見ていると、相当に修行は厳しい様である。
  
もちろん、動物性タンパク質は、一切摂取してはならない。

どの業界でも回転寿司屋さんには、ユニホームで入り難いのであろう。
自衛官、看護婦さん、スチワーデス、警察官がカウンタに座っているのは、見掛けた事が無い。
 
 そろそろ、ボーナスの時期であるが、
今年は不況でケーキの直径も一回り小さくなるだろう。
 
 北の海が冷たくなるこれからが、冬の旬 の海産物が沢山出回ってくる。
寿司は夏の食べ物 であるが、実際は冬の方が、美味しい食材がそろっている。
  
お持ち帰り寿司を買って帰り、安売りのクラッカーを1袋用意するだけで、
結構、クリスマスパーティは盛り上がる 筈である
 
メリークリスマ寿司! (無理があったかな?)
  
 


 オーナー不在 


 
味だけで回転寿司屋さんを選んではいけない時代がやってきた様である。
  
繁盛期に立ち寄ると、安くて美味しい寿司が無い お店がある。
  
混雑している店内に入るとベルトの上には、高価な寿司だけがびっしり並んでいる
利益追求もここまで来ると、一寸、イヤミな感じ を受ける。
 
我が家では、そうそう500円以上の皿は食べられない事情 がある。
   
だめ押しに職人が大トロの皿を何枚か持ってお客に売り込みに歩き廻り始めた
その職人の顔が、どことなく 『 食べない奴は貧乏人やで!』 と言う顔をしている?
 
家族を連れて行っていたのであるが、家族全員が一瞬、気まずい気分にさせられた。
しかし、こんな気持ちに、させられたのは我が家の家族だけだった のだろうか。
そんな訳はないだろうが、しつこく職人が大トロを持って売り込みに廻っていた。
その度に、何度か気まずい思いを味わわされた。
  
こんな思いを味わいに来たのでは無い。寿司を味わいたくて来たのである。
  
ファミリーユースで使えない(当家を一般庶民の標準とする)回転寿司屋さんが増えてきたのか
それとも小生のサラリーが安い 為なのだろうか。
  
もちろん、この種の高級回転寿司屋さん の需要はあるが、
今のところ、小生どもが行けない回転寿司屋さんが近所にたくさん開店し始めたのは、事実である。
 
さらに、このお店では、段違いの2段コンベアを使っていたが、気付いた事を書いてみる。
 
 職人がベルトに寿司を供給する時は、お客にとっては見逃せない時間である。
どんな寿司が乗せられるか注目の一瞬である。
 
しかし、高級回転寿司屋さんのわりには、気配りが足りない としか思えない状況を目にした。
   
職人がお客側のベルトの上に寿司を置く時に
職人のハッピの袖が手前のベルトに乗っている寿司に触れているではないか。
それも一度や二度ではない
  
常に、お客側のベルトに寿司を乗せる場合に、手前(職人側)の寿司に袖が触れるのである。
見るからに、汚らしくてどうも頂けない。
 袖を縛るとか、手で押さえるとかは出来ないのであろうか。
たぶん、小生一人だけが、気にしていた訳ではないだろう。
 
我々お客が寿司を食べている時の目線は、特別美形の女性等がいない限り、
職人の行動と、ベルトの寿司ぐらいしか、目に入らない。
  
職人の何気なく行う非衛生的な行為でも、お客は見ているのであり
寿司とお店の内装がどんなに良くても、二度と行きたくないお店になってしまう。
   
その職人だけの意識が低いのか、お店のレベルが低いのかは、お店全体を見渡せば一目瞭然である。
 このお店は最近多いオーナー不在のお店なのであろうか。
 
不況の時代に手形で仕入れ、掛け売りが無く、日銭の入る回転寿司商売は魅力的なのか、
いろいろな方がオーナーになっておられる。
  
オーナーが寿司職人でないお店 や、オーナー不在のお店 も沢山あるが、そんなオーナーの方へ
 
サラリーマン店長に任せきりではなく、もう一度、スーパーバイザーに相談されて、
衛生管理の見直しをされたら、いかがでしょうか。一層の繁盛は間違いなしです。
  
衛生管理に終わりはない と思ってください。 
  
                 


 賞味期限 

 
 
東京の知人からお土産に頂いた菓子を食べていた。
 
ふと見ると、賞味期限 なる表示があり、残すところ残り2日間 である。
賞味期限が過ぎてしまうと、いきなり食べられなくなる様な気持ちにさせられて、
愚妻なぞは、あわてて食べ始める。
 
そもそも賞味期限とはいかなる物なのだろう。
 
賞味期限の期間中は美味しく頂けるとでも言うのだろうか。
東京の知人には申し訳ないが、そう言う意味なら、とっくに賞味期限が過ぎている味である。
 
期間が切れていても外見上や味には、さほど変わりない様に見える。
車のオイル交換時期 の表示のような物だろう。

そんなことを思っていろいろ捜してみると、
いろんな食品に表示されている。
(ただし、アイスクリーム には賞味期限は無い。)

わかめ、や昆布 にまで、書いてある。
この調子であれば、ひょっとすると煮干し 干し椎茸 にも書いてあるのだろうか。
賞味期限の長い食品の代表は、缶詰 乾パン だろう。
  
阪神大震災が起きた後すぐに復旧作業で神戸に行っていたが、
現地で頂いた弁当には必ず賞味期限が記載されていた。

復旧作業が遅れていた時には、食事にありつくのも大変であったが、
作業が進むに連れて人数以上の弁当やおにぎりが運ばれて来る様になり、
食べ切れず賞味期限が無くなってしまいそうな弁当もあった。
 
捨てる訳にもいかないし、ボランティアの人に『食べて!食べて!』 と騙されて食べてしまったが、
大した復旧作業も出来ないまま、ホテルで寝たり起きたりの運動不足の1週間で、
結局、太って帰ってきた。(不謹慎を謝罪 、少しは復旧作業の役に立ったつもりでいる。)

その時、神戸のお土産に貰った乾パンを非常食として戸棚の奥に仕舞って置いたはずであるが、
腹ぺこ愚息ネズミ が食ってしまった。
    
回転寿司には、明確な賞味期限は無いが、
一般常識として売れそうも無い寿司(55分以上経過した寿司)は、
ゴミ箱に捨てられてしまう。
 
と思ったら大間違いである。裏方でパートのおばちゃんが食っているのである。(嘘)
 
スーパーなんかでは、夕方の5時を過ぎると、魚が安くなるようだが
回転寿司もウルトラマンのカラータイマーのような物を付けて、
点滅すると半額にして売ってしまうアイデアはどうだろう。
  
  


 仏教儀式 

 
 
最近の調査によると日本に来ている外国の方が行きたい場所 として
回転寿司屋さんが上位に上げられている。
  
彼らにしてみれば、初めて見る世にも珍しい場所なのである。
   
町を歩いていると、お店の外まで列が続いていると、
どんなに美味しい物が食べられるものかと気になり出したのである。
   
しかし、生魚を食べ慣れていない彼らが一人で列に着くには、相当の勇気がいる。
   
そこで引っ張り出されるのが拙僧である。
   
まず最初に回転寿司を食べる為の掟 を彼らに教育しなければいけないのである。
日本人なら説明の要らない事でも質問されたり説明しなければならない。
   
例えば、慰安旅行に行った旅館で、朝食を食べる時は、まず、生卵を割って、箸でガチャガチャかき回し、
暖かいご飯に掛け猫飯にして食べる。
 
これが旅館での掟であり、この食べ方は、老若男女を問わず行わなければいけないのである?
   
同席していた外人さんが、『 日本古来の仏教儀式の食事法? 』 と
勘違いしたと言う笑い話もあるほど日本人に定着した仕草である。
   
一昔前には、ホテルのバスルームにバスタブの使い方を説明したシールが貼ってあったり
洋式トイレの使い方のシールが貼ってあった。
   
回転寿司屋さんもそろそろ、秋葉原のデューティーフリーショップやカメラのサク*ヤの様に
店内放送までは必要ないが外国の方のために英文のシール ぐらいは貼っても良いのではないか。
   
某回転寿司屋さんの板さんは英語が堪能らしいが、回転寿司が一層の飛躍をするためには、
日本食から脱皮し、国際食に変化させなければならない。
   
薬臭いコカ*ーラ や聞いただけで気持ちの悪いエスカルゴ が日本人に浸透してしまったように
生魚(回転寿司)を外人に食べて貰う事で、回転寿司の未来が拓かれるのである。
 
しかし、海外でも回転寿司屋さんは開店しているが、
概ね、訪れるお客は在住の日本人とほんの一部の日本通 の物好きである。
 
世界中の人に回転寿司を味わって貰うには、日本文化を振り廻さずに、
正しい国際人 にならなくてはならない。
  
そのためには、宗教上の理由などを良く理解 し、
魚の半殺し的な調理法 は海外のお客さんの前では、控えた方が賢明なのではないか。
 
故意に活きの良さをアピールする為に調理方法を見せつけ、半殺しの魚を食べさせたりすると
大抵の外国の方は、いい気持ちで食事は出来なくなる。
 
日本人の好意が仇 となってしまうのである。
  
未だ未だ、日本人の独りよがり的島国スピリットが、一般人に根強くあり誤解を招いている。
  
もしも貴殿が、外国の方を招待する場合は、過度に高級な回転寿司屋さんは止めて、
玉子やカッパ巻き等が多く廻っている回転寿司屋 さんを紹介した方が
庶民的なムードで、回転寿司初体験の外人さんには喜ばれる筈である。