昔の夢 14


 メーカー 

 

回転寿司コンベアーのメーカーとしては、有名メーカーが2社ある。
 
北日本カコー  と 日本クレセントである。
  
回転寿司通の諸君なら、どちらの会社も名前だけは、ご存じのはずである。
 
両社とも石川県にあり、石川県が回転寿司コンベアーのメッカ の様に言われる由縁である。
 
その中でも、松任市 は両者の主要工場等が有る。
  
回転寿司コンベアーを発明したのは、北日本カコー の親会社である、
叶ホ野製作所 であると世間では思われているらしいが、
正確には、大阪の 白石 義明 氏である。
 
受注を受けて、寿司コンベアーを納入していた会社が、 叶ホ野製作所 である。
  
しかし、この特許が切れて多くの会社で回転寿司コンベアーの製造が可能になった。
 
海外にも回転寿司ブームは飛び火しており両社共、海外に多数のコンベアーの輸出をしているが、
回転寿司コンベアーの基本的な機械構造には、そうそう難しい点は無い様で、
東南アジア方面では、コピー製品が沢山出回っている。
但し、品質は二社のものよりは相当劣ると見受けられた。
  
まあ、寿司が回れば問題無しと言う考えで有れば実用上支障は無い様である。
 
厨房機器は、一般的にステンレス で製造すると錆る事が無く、
いつまでも綺麗な状態で使う事が出来る。
 
しかし、コピー商品の中にはステンレス ではなく
鉄製 のコンベアーも有るらしい。
 
国内では、大理石のコンベアーも多く見かける様になってきたが、
大理石のコンベアーの仕掛け人は聞き及んだところでは、日本***** の様である。
 
この会社は、『 回転飲茶 』 のコンベアーを開発し寿司以外の業界への参入も試みている。
 
最近の回転寿司業界の話題 は、両社が競って発表した商品である。
 
その商品は、お客が食べた寿司の寿司皿に添付された料金データを非接触でデータ収集し、
一瞬に請求金額を計算し表示てしまう装置である。
  
先日開催されたホテルレストランショーで、両社同時にお披露目となった。
  
高速道路の料金所で一旦停止しなくても良いシステムをTVでコマーシャルしているが、ご存じであろう。
  
あの原理を応用したハイテク装置 である。
 
これらの商品を回転寿司屋さんで見掛けるのは、そう遠くはない。
 
回転寿司屋さんにも、ハイテクの時代がやって来た。
  
その内、どこかのファッションホテルの様に自販機に自分でお金を入れて
チェックアウトを済ませるみたいになるのだろうか。
  
あるいは、ICカードで銀行口座引落しになるのであろうか?
  
どちらにしても、時間食べ放題や100円均一の回転寿司愛好家の方には
無関係の話ではあるが。
  
  


 ギネス 

 
 
レディーファーストを知らない日本人は国際的に野蛮人だと思われている。

拙僧も自動ドアー、エレベータ、電車等の昇降時に、ついつい日本人癖が出てしまい
おばさんをかき分けてしまう。
 
国によっても違いは有るだろうが、国際人になるには、
如何なる時でもレディーファーストを基本として考えなければならない。
 
レディーファーストを無視して良いのは、寿命 男子トイレの入口 ぐらいかな?
  
レディーファーストの国と言えば、米国、英国を思い浮かべるが、
回転寿司コンベアーの 世界で一番長いコンベアー を持っているのは、
 
紳士の国 英国である。 60mである。
 
どんな感じで回っているのか見てみたいが、残念ながら拙僧には旅費が無い。
 
回転寿司屋さんのカウンターに座る場合も、紳士の国では、女性が先に着席し
さらには、女性の下流に男性が座らなければならないだろう。
 
一般的に回転寿司のコンベアーは右回りで回っているので右側が上流になる。
 
日本では、『左遷 』 と言う言葉があり、左側より右側の方が、上座と言う事になっている。
しかし、右側と言っても、向かって右側と言う事で、コンベアーの内側から見れば左側になる。
 
なんだか、訳の分からない理屈をこねているが、
上流に女性を座らせるのが、海外での回転寿司屋さんでのマナーと言う事である。
 
一方、アメリカではステーキの焼き方をレアーで注文される方は、ほとんど居なくなったらしい。
原因は、0−157 や狂牛病を恐れての事らしい。
 
鶏肉に付いても、香港で大量に処分した話は記憶に新しい。
  
世界的に、HACCP(総合衛生管理製造過程)の承認制度なる物が導入されつつあり、
衛生には一段と厳しく指導されつつある。
 
新鮮なら、衛生的 』 と言う日本人的考えでは、通用しない時代になる。
極端な話、新しい魚でも寄生虫がいるかも知れない訳である。
  
どの様に調理や保存されたかを、記録しなければならないのである。
 
そんな中で生の魚を使った回転寿司が、このまま需要を伸ばして行くことが出来るのであろうか。
目黒のサンマ (落語)の話の様に、脂ヌキの大トロを食べさせられそうである。
 
まだまだ、HACCPの理解度が浅い為、回転寿司がどの様に変化しなけれればならないか、
疑心暗鬼のところも沢山ある。
 
ここ数年で回転寿司屋さんの衛生管理は、変貌を遂げるであろう。
今年も、そろそろ暖かくなり始めてきた。
 
回転寿司屋さんには今まで以上の衛生管理を、お願いいたします。
 
 


 団子三兄弟 

 
 
団子三兄弟 の曲がヒットして、団子屋さんが、大忙しだそうであるが、
回転寿司の皿に団子が乗ったとは、聞き及んでいない。
 
どこかの回転寿司屋さんが、子供目当てにやりそうなアイデアである。
  
団子も、串に4個が刺さっていると売れなく
3個が串刺しになっている団子が良く売れるそうである。
 
団子は串が有る為に、串を手で持って食べれば、手が汚れずに食べられる。
ただ、串の奥の方の団子を食べるには、どうしても串を横にして食べなければいけない。
  
上手に食べれば口は汚れないが、小生は口が小さいのか、
どうしても、団子のたれが口の周りに付いてしまう。
  
その点、団子が三個であれば、串を縦にして食べられそうな気もする。
 
串を使った食品で思い浮かぶのは、焼き鳥で有る。
焼き鳥は昔ほど串に鶏肉が刺してないので、縦食いが出来る。
 
ドジョウの蒲焼きに至っては、ドジョウが3匹ぐらいしか串に刺さっていない。
 
そうだ回転寿司も串に刺して皿の上に乗せれば、箸を使わなくても寿司が食べられる。
  
回転団子寿司 を売り出そう。

京都には、団子の様な手まり寿司 なるものも有る。
手まり寿司とは、ちょうど団子の様な大きさの丸い形をした一口サイズの寿司である。
  
この寿司を、串に3カン(3個?)刺して、寿司皿に乗せて廻せば、
回転団子寿司 の出来上がりである。
 
ハマチ、がんど、ぶりの三兄弟とか、トロ、中トロ、大トロとか
考えれば、何とかなりそうである。

 
トリ貝、つぶ貝、ほたて貝の三兄弟、イクラ、数の子、たらこ。 鉄火、カッパ、お新香巻き。
蟹、海老、シャコ。 甘えび、蒸し海老、オドリ。 コハダ、さより、太刀魚。 穴子、うなぎ、??
   
結構、いけそうな具合である。いい組み合わせがあれば、メールで教えてくだされ。
   
ところで、そうなると困るのは、寿司職人かな?
  
寿司を握ると言うよりは、手のひらの上で転がして作る事になる。
  
お勘定も、皿でお勘定をするのではなく、串の本数で勘定したりして?
 
東京の友人に焼き鳥屋さんで教えて貰った事にこんなのが有った。
  
焼き鳥屋さんで、お勘定をお願いする時は、
串を爪楊枝 代わりに1本くわえて、大きな声で
お勘定をお願いします!
と、言うと良いそうである。
  
時々、くわえている1本が、勘定に加わらないとか??
 
回転団子寿司屋さんでは、この手は使わないで下さい。(笑)
 
 


 桶と樽 

 
  
回転寿司屋さんでシャリ を入れて置く容器としては、お櫃 (おひつ)がある。
シャリボックス と言う洒落た名前で呼ばれている。
 
電子ジャーが発明される以前の冬の季節には
布団にくるまったお櫃 がこたつに入っていたものである。
 
今では、電子炊飯ジャーが出来、いつでも暖かいご飯が食べられる良き時代になった。
 
お櫃 と同じ様な物は、樽と桶 があるが、それらの関係はどの様になっているので有ろう。
 
お櫃 は樽 なのか、桶 なのか、あるいは、独立した分類に入るか考えてみよう。
そもそもお櫃 とは、ご飯だけが入れる事を許されている容器の名称であり、
ご飯類以外の物を入れる事は絶対 にない。
 
お櫃 に、ご飯以外の物を入れた場合には、
その時点から 樽 、あるいは桶 に変身する。
 
樽 は、お酒を入れてワラで巻いた こも樽 が有名である。
祝宴などに鏡割りに見かける、一斗樽が馴染み深い。
 
桶 は、水を汲んだり漬け物を入れたりするのに使われている。
  
現代では、大きい物を樽 と呼び、小さい物を桶 と使い分けている様であるが、
その大きさの限度が一斗樽 で有ろうか?
 
一斗樽 より小さい物は桶 と読んでいるのであろうか?
 
しかし、風呂桶 なることばもある。
風呂桶 は、一斗樽 よりは大きいが 風呂樽 とは言わない。
 
そんな訳で、この分類方法は間違いである。
 
小生の知る分類法では、構造的に樽 と桶 に違いが有ると心得ている。
 
両者とも材料は、杉や檜を用いているが、
木材の芯が製品の中心に向いているか否かで、樽 と呼ぶか、桶 と呼ぶかが決まるらしい。
樽 は、木材の芯が、製品の中心になる様に組み立てられている。
それに対して桶 は木材の芯が、製品の外側になる様に組み立てられる。
 
これによって、中に入れる品物が制限される。
 
基本的には桶 には水等の浸透圧の低い液体を、
樽 には、漬け物等の浸透圧の高い液体を入れる事が出来る。
 
故に、漬け物桶 と言う表現は、間違いで、漬け物樽 が正しい。
 
で、お櫃は構造的に、桶 で作られている。
もちろん、寿司桶は桶 である。
 
最近では、木で出来た桶 も 樽 も滅多にお目に掛かれないが、
どこかで、目にする事があれば確認してくだされ。
 
今日の 老、夢 は、こんな話で、OK かな?
   
 


 モドキ寿司 

 
 
スーパーで、売られている魚に、鯛モドキ や、シシャモ(柳葉魚)モドキがある。
商品名は、別名(銀むつ等)で売られていたり、そのままズバリの本物の名前で売られている。
モドキ とは表示していない。
 
モドキが本物になった例もたくさん有る。
古くは、雁擬 がある。 『がんもどき』 と読む。
雁の肉を真似て創り出した食品であるが、完全に市民権を得た名前になっている。
 
さらには、モドキが本家を食ってしまった例としては、宅急便 がある。
 
本来は、宅便で宅便は、黒猫ヤマ*さんが付けたモドキの名前
しかし、世間では一般的に『宅便』 と言う言葉を多く使っているようである。
 
 寿司にも、もちろんモドキ のネタがある。
寿司の場合は、モドキ を使用しても、本物の名前をそのまま使用する のが通例のようである。

先日、回転寿司を食べていると、横の席の見知らぬ小父さんが、大声で 『モドキの話 』 を始めた。
 
このネタは、『**と言うネタで、**とは違う』 とか。
 
たぶん、魚関係の仕事 をしている方であろう。なかなか、良くご存じである。

回転寿司だけを食べていればモドキの食材 でも、そんなに気にはならないが
食べている寿司を、横手で『モドキだ!』 と言われると、やはり気分が悪い。

聞こうと思って聞いているのではないが、知らず知らずのうちに、耳がダンボ になってしまった。

どのネタがモドキ かは、立ち寿司に出かけてみれば、その違いを まざまざと 見せつけられる。
とは言っても、わざわざ立ち寿司に出掛けていって、本物を味わって見る訳にも行かない。
 
この辺のところも、立ち寿司通が、回転寿司通を馬鹿にする要因かもしれない。

我々、庶民がいつもモドキ を本物と思って食べている為、
本物を食べた時に、果たして美味しいと感じられるか心配になってくる。
   
有名なモドキ としては、イクラ があるが、食べたことの有る方に聞くと
区別は出来ないそうである。
 
だが、寿司ネタで、人工イクラ を使っている回転寿司屋さんは少ない。
その証拠に、人工イクラ を寿司ネタに使っていれば、O-157の中毒事件は発生しなかったのである。
 
それとも、人工イクラ を使っていたお店だけが、中毒事件が発生しなかったのかな?
 
では、寿司ネタの何が、モドキ であるか?
 
知らぬが、花である。
 
常識では、240円で本物 (あえて、寿司ネタは記名しない) が、食べられる訳がない。
 それを、ヒントに捜して見てください。
 
回転寿司屋さんの名誉に関わるから付け加えるが、本物を安く提供している店もたくさん(?)ある。
  
 一昔前には、海苔は韓国産が多く輸入されていた様であるが、今は99パーセントが国産品だそうである。
モドキ の海苔は、ほとんど出回っていないらしい。
しかし、その内、何パーセントが浅草海苔かは不明である。
 
モドキ でも本物でも、美味しく頂ければ、文句は無い。
さあ、これから、回転モドキ 寿司でも、食べに行くか。
  
  


 10年保証 

 
 
ナイフ(小刀)のメーカーに、バック ケース ガーバー などの有名メーカーがある。
国内のナイフメーカーに無い珍しい商品 がそろっている。
  
例えば、国内で販売されているナイフは 重心が必ず柄の方 にある。
 
しかし、海外の一部の製品には、ブレード (刃)の方に重心 がある。
  
この事は何を意味するか説明しよう。
小生のガキの頃に、時代劇などで忍者が手裏剣を投げて敵を殺すシーンなどを真似て、
肥後守 を投げたりして遊んだものである(?)
 
滅多に、刺さることは無かったが、まれにブッスリ刺さったりすると
練習しだいでは、忍者の様にうまくなるものだと信じていた。
 
大人になってから考えると、重心が柄の所にあるナイフを投げた場合、
柄が先になって飛んでいき 刺さる事は無い と判った。
    
投げた時に刃が先に飛んでいき、カッコ良く刺さる手近なナイフ(?)は、
 出刃包丁 ぐらいであろう。(未検証)
  
ナイフの刃はステンレスで造られており、
両刃(文化包丁 の様に刃の両面に傾斜を付けて研いだ刃)である。
  
それに比べ日本の刃物は地金と刃金を張り合わせて造る
片刃(片面が平面になっている)が一般的である。
 (例外、日本刀は両刃である。)
  
包丁には片刃の和包丁 と、両刃の西洋包丁 とがある。
  
魚をさばくには、和包丁が便利である。
回転寿司屋さんも、ネタの切り付けには和包丁の刺身包丁 を使う。
   
まれには、包丁の無い回転寿司屋さんもあるみたいであるが(?) 
 
今では、ほとんどの家庭が、文化(西洋)包丁1本で料理をしておられる様であるが、
家庭でも出刃包丁を用意すると いろいろと便利である。
 
貴殿の家庭の包丁の切れ味 は、どんなものですか。
  
TVの通販で10年間切れ味を保証した包丁 を売っていた が、
今、買うと、『 砥石をプレゼント 』 だそうである(?)
 
矛盾した話(?)である。
 
どんなに高価な包丁でも、
せめて半年に一度くらいは、包丁を研いだ方が料理が美味しくなると言う事だろう。
 
今度の日曜日は、研ぎ屋さん に変身しては いかがですか。