昔の夢 26


 オープン価格 

  
 
たち寿司屋さんのメニューには、時価 と言う価格が設定されている。

これが怖くてたち寿司では寿司が食べられないのは、拙僧だけではないだろう。

たち寿司の場合は、毎日、価格が変動するのは理解できるが、
時価の寿司ネタはそんなに多くないはず。

回転寿司屋さんでは、毎日その日のお勧めを黒板に書き込んでいる。

朝一番に価格を書き込むぐらいの努力をして欲しいと願うのは、貧乏人の考えなのだろうか?

それとも、寿司ネタは均一でないので切りつけた部位毎に値段を決めているとでも言うのであろうか?
はたまた、食べるのに要した(椅子に座っていた)時間で変化するので時価と言うのかな?

とは言っても、馴染みのスナックには水割りが500円なんて事は書いてない。
むしろ、メニューなんかは見たことがないのが現状である。

それを考えると、馴染みの客になってしまえば、恐怖に脅えることはないらしい?
韓国のロッテワールド(ホテル)の前の屋台で、酒を飲む方がよっぽど怖い(昔、大ぼられした)

そこで一言、たち寿司屋さんに食事を目的に行くのは間違いだ。(持論)

通常、美味しい寿司を食べながら、、、、と言う目的があるはず。
この目的に、寿司職人が man to man で気を配るのが、たち寿司。

美味しい寿司で心が癒やされたり、商談がうまく進んだり、交友が深まったりして、
目的が達せられれば、時価でも高くはない。

寿司の値段が問題ではない。いかに満足したかが問題である。
このような目的には、回転寿司屋さんでは全く対応が出来ない

回転寿司屋さんは基本的に、味で満足していただくシステムなので、
お茶をお客に入れさせても、誰からも文句は出ないし、商談がまとまらなくとも知った事ではない。

イヤなお客(老山人?)のしょうもないうんちくを我慢して聞く必要もない。

ところで、時価に対して、オープンプライス と言う意味の似た言葉がある。

名前はオープンだが、全くのクローズ価格。

オープンと言うのは、偽りで価格を表示したくはないと言うのが本音だ。

店員に相談すると、暗号表のようなカンニングペーパーを見ながら金額を電卓に表示して見せる。
試しに、値切ってみると渋々チョット安くしてもらえる。

なんだか、10年前のアジアのどこかの国でブランド商品(偽物?)を買っているみたいな光景だ。
安いからと買ってみても、次に行ったデューティーフリーで半額で売っていたりすると騙されたと思う。

オープンプライスには、そのような響きがある。

時価の場合は、支払いの時の満足度で評価が決定する。

ところがオープンプライスの場合は、支払いの時には常に満足度 100%で支払いをしている。

しかし、買った後で他店で同じ物を安く売っていたりすると、たちまち満足度はゼロになる。

人生ってこんなものさと、奈落の底に突き落とされる。

パソコンショップや家電の量販店で、オープンプライスに時々でっくわす。
くれぐれも オープンプライスに御注意を!
 
 


 じんましん 

 
 
ここは日本海の海辺の近くの回転寿司屋だ。

この町の海岸線は某国のスパイ船潜水艦が時々現れるので有名。

午後の3時過ぎの回転寿司屋は食べに来る客もなく、職人も手持ちぶさたであった。

そこにやって来たのは1人の一重瞼のキツネ目をした青年

キツネ目:『 キムチを握ってくれないか?』

その言葉に職人は、びっくりした様子で
職人:『 キャビア寿司は好きですか?』 と問い直す。

キツネ目:『 ロシア製のキャビアは嫌いだ!』

何を隠そう、これは某国の情報部員が相手を確認する為の合い言葉であった。

お互いの身分を確認し合った2人は、いよいよ今まで集めた情報交換を始めた。
情報の交換は全て暗号であるが、5桁の数字を読み上げる訳ではない。
寿司皿が暗号になっているのである。

YESは、120円のネギ納豆の皿、NOが150円皿のサバって具合である。

職人:『 お客さん、最近面白い話あるかい?』 (情報は有るか?)

キツネ目:150円のサバを食べる。 (NO)

職人:『 仕事は、うまく行ってますか?』 (例の仕事は終わったか?)

キツネ目:120円のネギ納豆を食べる。 (YES)
こんな調子で、会話は始まった。

キツネ目は、たまには200円のホタテや300円のウニも食べたかったが、
本国の情報部からは卑劣な売国奴の行為と見なされるので手が出せない。

会話の最中に突然職人が、100円のゲソを渡した。

キツネ目はさりげなく渡された皿の裏に貼って有るチップをはぎ取りポケットに入れた。
このチップはマイクロコンピュータで次の仕事の指令が書き込まれているが、
勿論、日本製である。

 皿に張り付けられたマイクロコンピュータ

結局、キツネ目は8皿のネギ納豆10皿のサバを食べ無事に情報交換が終ったが、
帰り際にキツネ目は聞き慣れない言葉で一言、ぽつり言った。

☆∀●刀、▲ ネギ納豆◇△★∇ 〇◎超痒!! 』
 

安い皿ばかり食べている貴方に。

偶然、寿司を選ぶ順番がスパイの暗号と一致するかもしれません。

 渡された寿司皿に黒いマイクロチップの指令書が貼ってあったら、要注意!
間違って拉致されないように、ホタテも食べて下さい。
 
 


 盗聴器 

 
 
『 アワビを2枚、お願いしま〜す!』 と大きな声で注文をだすと、
アワビお願いしま〜す。』 と、ささやくように職人さんが一人ごとを言った。
よく見ると、耳にイヤホーンをして口元にはマイクが伸びている。

これはインターカム(特定小電力無線)を使って、厨房に直接作業指示を与えているのである。

通常、ベルトの中の職人さんの前には沢山のネタが用意されているが
用意していないネタの注文を受けた場合は、厨房で握って廻して貰うのだ。

寿司を握りながらでも連絡が取れるので、
このトランシーバを利用するお店が多くなってきている。

マイク(拡声器)を使って厨房と連絡をとるお店もあるが、
この場合は、ベルトの中から厨房へは連絡出来るが、
厨房側からは連絡が出来ないので大声で返事をする事になる。

威勢がよくて気持ちがいいが、時々、不手際が発生するようだ??

この店では職人さんの他にホール担当のお姉チャンもインターカムを持っている。
その為、お店が混雑して騒がしい時でも、大声を張り上げてお客の誘導をしなくても、
『  △×ちゃん。5番テーブルが用意できました。』 と、
トランシーバで連絡しあってスムーズな案内が出来ている。

また、テーブルを片づけている時に、
隣のお客から 『 おあいそをお願いします。 』 と声を掛けられても、
『  ×△ちゃん。8番テーブルのおあいそを手伝ってください。』 とお互いに協力している。

ホール担当(美香ちゃん)の失敗談を紹介しよう。

1 仕事をサボって、女の子同士でおしゃべりをしていたら、職人さんに聞かれてしまった。

2 チャンネルを間違えて、近所のパチンコ屋さんのお兄ちゃんと、お話してしまった。

3 送信のスイッチを入れっぱなしで、トイレに入ってしまった。

4 マイクを湯飲みの中に落としてしまった。 (ブクブク、、、)

今ではスキー場でもよく利用されているインターカム(特定小電力無線)だが、
使い方には、くれぐれも注意して下さい。

山の上からでは、思わぬところまで電波は届きます。

運が良ければ美香ちゃんとツーショット出来るかも?? 
でも、店員の皆んなに聴かれていますよ。
 
 


 津軽海峡冬景色 

 
 
年末、年始は、どのチャンネルを廻しても歌番組ばかりである。
懐かしの歌謡曲が流れると、つい口ずさんでしまうのは小父さんになった証拠だ。

拙僧のお気に入りの石川さゆりの 津軽海峡冬景色 が流れてきた。
♪ 北へ帰る人の群は、誰も無口で〜♪

この歌の歌詞(二題目)に、龍飛岬(たっぴみさき)と言う地名が出てくる。

龍飛岬とは津軽半島の竜飛崎の事で、青函トンネルの竜飛海底駅があるので有名。
龍が飛ぶとは縁起の良い名前で、なにやら曰く因縁が有りそうな地名である。

岬の先端には、石川さゆりのお墓(?)のような記念(歌謡)碑があり、
センサーによって自動的に津軽海峡冬景色の曲が演奏される。

拙僧の知る限りでは、この様なお墓のような記念碑は
福井県の三方五湖にもある。(五木ひろし)

ちょっと有名になると、お墓のような記念碑が故郷の名所に建ててもらえるのだろうか?

北島三郎とか八代アキ森進一和田あきこなども
お墓のような記念碑がどこかに有るんだろうか?
 
まさかスマップGLAY はまだ出来ていないだろう?

もし芸能人のお墓のような記念碑をご存じの方は場所を知らせて下さい。
一覧表を作ってみたい。

ある日のこと、回転寿司屋さんに入ったらベルトが廻っていない時間帯であった。

お客の少ない3時〜5時頃はベルトを止めて、注文で寿司を握っている回転寿司屋さんも多いので、
このお店もそんなお店なんだろうと、カウンター席に座る。
と同時に、ベルトが回転し始めた。

そうか!お墓のような記念碑と同じ原理で自動的に廻りだすのかと思っていたら、
職人さんがベルトのスイッチをちょうど押しただけであった。

2000年には、こんな回転寿司屋さんも出来るかもしれない??
でも、行きたくないな〜。

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 情報 1  美空 ひばり 福島県 塩屋崎 『みだれ髪』が演奏される
http://www.fukushima-nct.ac.jp/dep/cis/IWAKI/Text/toudai3.html
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 初悪夢 

 
 
兵庫県の海岸沿いの温泉に出掛けたときのことだ。

この温泉は河をはさんで両岸に沢山の温泉宿やホテルが立ち並ぶ昔からの温泉である。

泊まった宿は、客室にハマチヒラメまぐろ等の名前が付けてある。
拙僧の泊まった部屋は、さんごと言う部屋。

どことなく、他の部屋よりは安っぽい名前だ。

事実、魚の名前の付いた部屋より畳の枚数が2〜3枚少なく窓の風景も良くない。
だが、魚の名前が付いていても、アナゴの部屋には何となく泊まりたくはない。

アワビサザエはまぐり等の貝類の名前の部屋もある。
フジ壺も泊まりたくない部屋の一つだ。(さすがにウナギと名のつく部屋は無かった。)

慰安旅行の帰りの車中は温泉疲れ(?)からか、居眠りをする者が相次いでいた。
最後部の席で居眠りをしていた小山田君もその一人である。

その彼がいきなり大声で寝言を言った。

『 もう寿司はいらん!』 と。

彼の昼寝の夢は回転寿司を食べている夢らしい。
さらに可哀想なことに寿司にうなされている

この声には、新たな寿司の差し入れをこっそり食べているのかと全員が振り向いたが、
当の本人は、知らぬ顔で眠りこけている。

拙僧でさえ夢に回転寿司が出て来てうなされるほど、食べた事はない。

何という幸せな奴だ。

しかし、これで犯人が判った。

拙僧は宴会が終わった後の2次会まで付き合っていた。
だが中座して部屋に戻りゆっくりと差し入れの寿司を食おうと思って戻って来たが、
その時には既に寿司は残っていなかった。

よほど昨夜の差し入れの回転寿司を沢山食ったのだろう。
もしかして、お前が1人で全部食ったのか!(バチがあたったのだ)

拙僧も一度は、悪夢にうなされるくらいに寿司を食ってみた〜いものだ。

今年の貴方の初夢は、いかがでしたか?

回転寿司業界では、  トロ、 二 エビ、 三 タマゴ ですぞ!

まあ、そんなわけで、今年も老山人の白昼夢(悪夢) を よろしくお願いいたします?
 
 



 おスペシャル 

 
 

回転寿司の他には回転焼肉が流行している。
久しぶりに焼き肉を食べて、精をつけるのも良い。

取引先の宮林君と回転焼肉を食べに出掛けた。

テーブル席を2人で陣取り、早速、生ビールで乾杯!

回転寿司と違って回転焼肉の場合はテーブル席が基本である。

回転寿司の場合はテーブル席を向かい合って相席の利用を頼まれる事もあるが、
回転焼肉で相席はない。

家族で焼肉を食べている時でさえ、
『 俺の肉が食べられた!』とか『 この肉は取るなよ!』とか言いながらコンロをにらみながら食事をしている。

赤の他人同士の相席で、1つのコンロで焼き肉を食べる状況を想像するだけで楽しくなる。
焼き網の中央に線を引いて、区別したりするのだろうか?

拙僧の好物は、ユッケレバ刺しの素材系のものが好物である。
基本的に回転焼き肉屋さんでは、この手の物は注文をしないと出してもらえない。

それぞれ2人前づつ注文したが、
それを聞いていた宮林君も、この系統が好みのようだった。

  生レバー(レバ刺)

メニューを見ながら、『 老先生、生センマイ もありますよ。』

センマイを説明すると汚い古雑巾のような肉で、それなりの焼き肉通でないと注文はしない。

センマイに焼き肉のタレを付ける場合は、表面がひだ状になっているため、
タレがしみ込み易く、浸けすぎに注意が必要だ。
見た目には、ちょっとグロテスクな感じがするが、一度食べると病み付きになる事だろう。。

老: 『 生センマイも、2人前を注文しよう。』

彼は大きな声でベルトの中にいた親父さんに、『 生センズ*  2つ下さい!』 と。

これには、親父さんもびっくりして、
『 兄ちゃん、生セン*リ は置いてないよ。それとも特別注文かい?』

これには店内が爆笑。拙僧も一緒に笑っていたが恥ずかしい思いをした。

ところで、焼き肉屋さんのメニューには、特別な名前で肉名が書かれてあるため
どこの部分の肉か知らないで食べている方が多い。

簡単な対照表を用意した。

焼き肉の名前と部位

バー
ハツ
タン
マメ
ミノ
蜂の巣
センマイ
コブクロ
ハラミ
サガリ
ヒモ
シマチョウ、シロ
ご注意:  各地によって呼び名が異なる場合があります。