昔の夢 6


 元祖 

 
 
近畿 とか中部 とか言う歌手が、若い人の間で人気があるようだが、
そのうち、北海道 とか九州 がデビューするのであろうか。
  
回転寿司も地区によっては、いろいろな郷土色のある寿司 がベルトの上を廻っている。
 
昔、北海道のある幹線道路沿いに 三軒のラーメン屋 さんが、並んで営業していた。
 
その右端の一軒が、『 北海道で一番 美味しい 札幌ラーメン 』 と、大きく看板 に書き入れた。
 
これを見た左端の店主は、うちのラーメンの方がもっと美味しい。 と憤慨し
 
日本で一番 美味しい ★●軒ラーメン 』 とネオンサイン を建てた。
 
二軒に挟まれている 田舎らーめん は、仕方なく、
 
この町で一番 美味しい田舎ラーメン 』 と のぼり を出したそうである
 
貴方ならどの店のラーメンを注文しますか?
  

温泉などでは、湯元、源泉、元湯 などなど看板に書かれているし
街に出てみれば、本家、老舗、本舗、元祖、名代、名物、等、抽象的な表現がいろいろ使われている。
 
だが、回転寿司では元禄寿司 さんがある限り、
他店では元祖 とは名乗りにくいのであろう。
 
レトルト・カレーメーカーが、『 100パーセント牛肉 』 を売り文句にしていたが、
たぶん、牛のしっぽ  も、牛肉の定義に入っているのだろう。
 
三越の地下で売っている1g 50円 のサーロインステーキ肉と スーパーの 3枚980円 の肉 は
味では比較にはならないが、たぶん法律的には、同じ牛肉。
 
回転寿司にも、ややこしいネタ がある。

マグロ である。
 
とろ、中トロ、大トロの違いはどこにあるのだろう。
 
同じ様なマグロが、こちらの回転寿司屋では、大トロ で、ベルトの上を廻っていて
あちらの回転寿司屋では、中トロ と言う事もたまにはあるらしい。
 
ベルトの上から取って食べている限りは、マグロに『 僕は大トロだよ 』 とは書いてないので、
食べるている時は それほど気にならない。
 
大トロ2枚! 』 と注文した時は、板さんから、中トロ が渡された時は、内心 『ムッ』 とするが、
350円皿 に乗っていると、まあ、いいかと思ったりする。
 
大トロ と名乗っているので、偉そうに見えるだけである。
  
問題は、値段と味 の関係である。
 
ネタの名前は気にしないで、大トロ(中トロ?...小トロ?? トトロ??) を召し上がってくだされ。 
  
 


 007 

 
 
イギリス人の綺麗なお嬢さん(お嬢さんと言うより一寸おばさん風)と、
レストランで食事をする機会があった。

単に、ステーキを一緒に食べるだけであるが、
このお嬢さんは、さすがにイギリス人であると小生は、感心させられた。

肉料理には、きっちりと赤ワイン を注文し、銘柄にもうるさい。

小生が、ソムリエ の持ってきたワインの試飲をするのであるが、
違いが判るはずもなく、言われるままに、飲み干した。

ジェームスボンド (007)が、組織のエージェントと名乗る男と
食事をするシーンがあった。

その男は肉料理を食べながら、白ワイン を飲んでいるのにボンドが気付き、
彼が敵のスパイである事を見破ったのである。
(イギリス人は肉には赤、魚には白ワインと決まっている。)
(エージェントはイギリス人ではない=敵のスパイ)

テーブルマナーには、イギリス人の文化を感じる。
 
彼女にその話をしてみると、それは、『日本人が皆、着物を来ていると言うような話 』 だと笑われた。

『マナーは気にしないで楽しく食事をしましょう 』 と意見がまとまる。

食事は順調に進み、最後はコーヒーである。

小生もここまで来ると、ようやく一安心である。
 
フォークは左手、ナイフは右手などと考え
音を立てずに食事をする業(ぎょう) からようやく解放されるのである。
 
イギリス人の彼女は、やっぱり、ミルクティー を飲んでいる。

二人のティータイムはこうして終わろうとしていたのであるが、、、、

小生の気の緩みである。しまった!!
コーヒーが轟音と共に、ほのかな香りを口の中に残し、のどもとを通り過ぎて行ってしまった。
 
ずっずっず、、、、

(トガキ)二人は一瞬、凍り付く。解凍するのに3秒かかった。

ここは、某ホテルのレストラン
回転寿司屋の丸椅子に座って緑茶 をすすっているのではない。

周囲の冷たい視線を一身に浴びたのは、忘れがたい屈辱 であった。

だが、最後まで彼女に、どうしても言えなかった事 がある。
彼女は、このホテルに宿泊しており、食事をする前にジーンズに着替えてきたのであるが、
ファスナーが閉まっていない。

これは、万国共通のマナー違反 である。 
以下 事情 によって省略
 
くれぐれも、回転寿司に入店の際はマナー としてファスナー を点検してくだされ。
 
海外の回転寿司店 では、日本マナーは通用しないようです。
治外法権です。
 
お茶は音を出して飲んでは、いけません。 (特に隣に現地の方が座っている時は要注意)
国際人になる為に、日本の回転寿司店に於いても、お茶は音を出さないで飲んでくだされ。
 
海外の回転寿司に行ったときにきっと(?)役立ちます。
 
お茶は、けっして美味しく味わえませんが国際人になる業ですぞ。

 
 


 盛り塩 

 
 
昔は、一寸した小料理屋さんの玄関には、必ず盛り塩 が有った。

今では、滅多にお目にかかれないが頑固な板さんのいる料理屋さんの門前に
時々盛り塩 が置いて有る。

 盛り塩

塩が置いてあるだけで、何となく店先が高級で落ち着いた感じになる。
  
最近見かけたのは、銀座の裏 あたりだった。
超一流の店構えの料理屋や、キャバレー、バーの店先である。
 
そもそも、盛り塩は中国の故事 に習って発生したようである。
 
何故、塩なのか説明すると、昔の偉い方は牛車に乗って、ドライブを楽しんでいたらしい。
この牛が、塩を求めて店先で止まるそうである。
そんな訳で、客を呼び寄せたいと言う願いを込めて盛り塩 を置く。
 
もちろん、清め の意味もある。
 
今では、縁起ものと言うより、高級料理店等のPOPアイテム になっている。
 
新装開店の回転寿司店 の店先に盛り塩 が置いて有った。
  
『 これは珍しい 』 と感心して店内を覗くと、
案の定、頑固そうな親父がコンベアの内で寿司を握っている。
 
この店は もとは、たち寿司屋さんである。
 
盛り塩 は、開店の日だけのセレモニーなのか、判らないが
是非とも毎日続けてほしい美しい日本の伝統 である。
  
しかし、その日はあいにくの雨模様 であり、盛り塩 は雨に打たれて崩れかけている。
さらに、新装開店で、早くから玄関に客の列が出来て、誰かに踏みつけられたらしい。
  
新装開店の時に列の出来るのは、パチンコ屋と電気屋さんと回転寿司屋さんである。
絶対に得 をすると思われている。
 
しかし、パチンコ屋の新装開店だけは、得をするとは限らない。
  
電気屋さんの大売り出しは、先着xx名様 と条件が付いている場合が多く 
夜明け前から 順番待ちのアルバイトの出稼ぎ外国人や、若いお兄ちゃんが
PHSを片手に陣取っている。

回転寿司の開店は絶対に出掛ける べきである。
寿司はうまいし、おみやげ はもらえるし、いいことずくめである。
 
もし、近所で回転寿司屋さんが開店するようでしたら、朝飯を抜いて腹一杯食べに行こう。
 
3ヶ月後には、普通の味になっても、開店の日から3日間 は、高級寿司店 です。
 
それとも、一寸ひねくれて日頃、長蛇の列の繁盛回転寿司店に
行ってみるのも、一考かもしれない。
 
   


 愛煙家 

 
 
小生は1日約20本のたばこを吸う愛煙家。

飛行機に乗っても全席禁煙である。
国内線の場合は長くても2時間あまりであるが、
30分といえども、『吸うな 』 と いわれると余計に吸いたくなるのが人情である。

飛行機の出発前に、一本と思う気持ちは、皆 同じであるのか、
出発ゲートの列をにらみながら、たばこに火を付けるタイミングを待ちながら、
待合いロビーの片隅に集まっているビジネスマンがたくさんいる。

最近、アメリカやヨーロッパの人は、ほとんどがたばこを吸わない。
吸わないことが、インテリジェンスのトレードマークになっている。

外国の方の主催のパーテェーに出席した時などは、30分、1時間と経過すると、
愛煙家(日本人)だけが廊下やロビーに集まり、つい話し込んだりしてしまう。
 
回転寿司では、まだ半分ぐらいのお店は禁煙に成っていない様に思う。
取り立てて、禁煙と云う訳ではないお店でも、カウンタ席には灰皿は置いてない。
  
テーブル席にも、灰皿が置いてないお店が多い。
灰皿をお願いすると、持ってきてもらえる。

寿司を食べたら、さっさとお勘定をしてお帰り下さいと云う事だあろう。
回転寿司屋さんは、客を回転させたいのである。

小生は、寿司を食っている間ぐらいは、たばこを吸わなくとも我慢出来るが、
何人かで回転寿司に押し掛けた時などは、食べるスピードの違いから手持ち無沙汰になる。
やたら爪楊枝を噛んだりする。

今は昔、専売公社の時代に、たばこ工場のトタン屋根に大きな字で、
今日も元気だ! タバコがうまい 』 とペンキで書いてあったのを思い出す。

ある日、ふと見ると、『 タバコ うまい 』の『 』の濁点のペンキが剥げて『 』に成っていた。

今日も元気だ! タバコ買うまい。

あの時以来、何十回、禁煙に挑戦した事であろうか。

せめて、回転寿司に入った時ぐらいは、諸君もタバコを控えてくだされ。
健康にも、良いそうです。
精神的には、、、、、?

禁煙運動撲滅対策委員会設立阻止同盟反対協議会

はてな? この協議会は禁煙に反対しているのかな?
 
愛煙家の貴方は入会しますか。 
 
  


 ビデオ放映 

  
 
回転寿司だけが回転コンベアを使っている訳ではない。
いろいろの飲食店で使用されている。
紹介してみたい。
  
まずは、焼き肉店 から紹介しよう。

カルビやもも肉、センマイなどが皿に乗って廻っている。
もちろん、カウンタ席は無く、全席テーブル席で、中央にコンロが設けてある。

面白いのは、生ビールを注文すると、ベルトに乗って廻ってくる。
焼き肉に熱中していると生ビールが通り過ぎてしまい、席を立って追いかける事になる。
貴殿の近くには、廻る焼き肉店 はありませんか。

次に紹介するのは、飲茶 である。
飲茶とは、中国料理の点心でシュウマイ、春巻き などがある。
若い女の子に人気があるようだ。

次は、ケーキ屋 さん。
ケーキの食べ放題のお店で、回転コンベアを使っている。
小生は入ったことはないが、ここもギャルで混雑している様である。

少数派ではあるが、おでん屋ラーメン屋お好み焼き屋 さんなどがある。

大型バスの中に回転寿司のコンベアを積み込んで出前回転寿司 を始めた方もいる。
又、回転寿司ドライブスルー も聞いた事がある。

先日、うどん屋さんから 『廻るうどん屋 を開店したい』 と言う話が有ったが、どうなったのだろう。

変わり種としては、飲食店ではないが、こんな処でも使われました。

回転寿司コンベアがTVのコマーシャル に登場したのは記憶に新しい。
ご覧になりましたか。

某ゲーム機メーカ さんと某ビールメーカ さんです。

そのうち、テレビ局の小道具 (大道具)として購入してもらえるかも?

そう言えば、回転寿司のTV番組が全盛だった頃に、TV局や雑誌社の取材をよく受けた。
小生も、若輩ながら取材を受け、延々30分 もカメラにさらされ、汗だくになり対応した。

放送日には、お父さんが写るのを家族一同 (親戚一同)が期待しながら、
ビデオで録画 して見守っていたが、結局、小生の顔は全編削除 されていた。

あの日以来、取材慣れしてしまい、取材されてもあまり冷汗は出なくなった。
 
 


 トンボ 

 
 
有名な話に、日本人の母親が子供を危険から守る場合は
子供の顔を胸に埋める様に抱きかかえ、
次に、母親は向きを変え背中で危険を受け止める様な姿勢を取る。
 
しかし、西洋の母親は、子供を背中に回し仁王立ちで
子供を危険から守るそうである。
  
電車の中でも、日本では子供を座らせ親が立っているが、
外国では、子供は立っているのが常識らしい。
 
その伝統を引き継いでいるのであろう、回転寿司 でも家族連れがテーブルに着くと
必ず子供がベルト側 に座っている。
 
ガキ(3,4歳)が取った寿司をベルトに返されるお母さんを時々見かける。
 
(ベルトの)川下に座ってるお客は、絶対にその寿司はパスする。
だが、半周もすると判らなくなってしまうのであるが、
そろそろ1周したかなと思う頃に、その寿司を捜してみたりするのは小生だけだろうか?
 
特に小さな お子さんをベルト側に座らせる場合には、充分な監視 をお願いしたい。
基本的には、、、、、の方が好ましい。
 
しかし、最近のガキと言っても、小学生以上 になるとグルメ志向 であり、
さらに、経済観念 も発達している。
 
乾いた寿司には、絶対に手を出さない。又、ほかの店との味の比較も的を得ている。
 
先日、小学生(5,6年生くらい)が壁の短冊(メニュー)を見てビン長マグロ を注文した時の話である。
家族を代表して、『 ビン長マグロ 2枚! 』 と大きな声で注文した。
 
ベルトの中の板さんも、大きな声で 『 ビンチョウマグロ 2枚! 』 と繰り返した。
 
おい?おい?あれは、ビンナガマグロ と読むんじゃないの。
 
備長炭(びんちょうたん) とは違うんだよ。
 
広辞苑 で調べると、両方の言葉はちゃんと載っていました。
どちらも一応 正解 の様です。
 
でも 正式には ビンナガ(胸びれが非常に長いので、こう呼ばれる)です。 

市場では 『 トンボ 』 と呼ばれている様である。 

シーチキンの原料に成っているのが、このマグロで  
特に砂ずり (腹部)と称する部分が油がのって美味しいのである。
 
機会があれば、注文して味わってみてください。